2か月に一度の姉との会食中。姉があきれ顔で話す。
「今日、タイ料理のお店で40円のおつりをぜんぶ5円玉で渡された。新人さんでわからなかったんだと思うけど、すごくない?」
一瞬ののち、ピンとひらめくものがあって、「じゃあ、オレの50円玉と交換してよ」と答えた。
「え、何で…?」と驚く姉。

「いや、最近買い物にはSuicaばっかり使ってるから、たいていキャッシュレスで済むじゃん? でも、休みの日には近所をジョギングするついでに神社にお参りするんだよね」
「へ~偉いね~」
「で、お賽銭(さいせん)を入れたくても小銭が全然なくて困ってたんだ。50円とか100円とかキリのいい金額は持ってても、毎回入れるのは気が引けるじゃない。だから、5円玉があるとありがたいんだよ」
「あ、そっか。神社の賽銭では5円がいいんだよね」
というわけで、トレード成立。10円は手数料だ。面白いもので、ある人にとっては不要な物でも、別の誰かにとっては価値あるものになる…そんな例を体験した。ニーズって不思議だな。そんな需要と供給のギャップを埋めるのが商売というものなんだろう。
「そうそう、いままでオレは10円を賽銭にしてたんだけど、あれダメなんだって。『十円(とおえん=遠縁/縁が遠ざかる)』になるんだってさ。ずっと10円玉を入れてたから、それ聞いてショックで(実際に縁遠かったし)。ちなみに、10円に1円足して11円にすると『いい縁』になるからアリなんだって」
「なにそれ。こじつけじゃん(笑)」
ちなみに、良くないとされるお賽銭の金額と理由は以下の通り(※諸説あり)。
10円:遠縁(縁が遠ざかる)。ただし、5円玉×2枚だと「ご縁が重なる」として縁起がいい
33円:さんざんな目にあう
65円:ろくなご縁がない
75円:なんのご縁もない
85円:やっぱりご縁がない
95円:苦しいご縁にあう
105円:当分ご縁がない
500円:硬貨の中で最も高額なため、これ以上の硬貨(=効果)はない
一方、良いとされるお賽銭の金額と理由は以下の通り(※諸説あり)。
5円:ご縁
11円:いい縁
15円:十分なご縁
20円:二重に縁
25円:二重にご縁
35円:再三ご縁
41円:始終いい縁
45円:始終ご縁
50円:五重の縁
55円:五重のご縁。穴が開いている硬貨は見通しがきくとして縁起がいい
100円:百の縁
105円:十分にご縁
115円:いいご縁
…たしかに、こじつけが多い(笑)。だけど、お賽銭の金額で迷うことも多いから、基準を設けてくれるのはありがたいね。
とはいえ、電子マネーの便利さを知ってしまった人々が、現金を持たずに出かけることは想像に難くない。いずれはお賽銭も電子マネーで支払うようになるのだろう。
それはそれで便利だけど、賽銭箱に硬貨が跳ね返る、あの乾いた音も風情のひとつ。縁起のいい金額が買える、電子マネー用の賽銭自販機が出ればいいのに…あ、賽銭を水で洗うと金運が上がるそうだから、洗浄機能がついているといいな。
イメージをチャットGPTで作ってみた(以下)。これはもう、ニーズのかたまりだな(笑)。使わざるをえないでしょう!

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